警視総監 wikipedia|無料辞書
警視総監(
けいしそうかん 英称Superintendent General)は、
警察法に定められた
警察官の
階級の一つ。
警察法第62条に定められている
警察官の階級のうちの最高位で、
東京都警察本部たる
警視庁の本部長の職名でもある。定員は1人。
◆ 沿革
◆ 名称
各
都道府県には
警察本部が置かれ、それぞれ「○○道府県警察本部」などと呼称されるが、首都を管轄する
東京都に限り「東京都警察本部」ではなく「
警視庁」という名称が用いられる。この警視庁の長を務める
警察官の階級及び職名が警視総監である。
道府県警察本部の長の職名は「○○県警察本部長」であるが、
警視庁の場合は名称中に「本部」という文字がなく
[警視庁の設置に関する条例第2条・第3条では、出先機関(警察署・交番等)を除いた警視庁の中枢部分のことを「警視庁本部」と呼称しているが、道府県「警察本部」に対応する呼称は「警視庁」であって警視庁“本部”ではない。]、歴史的経緯などもあって、その長の職名は(頭に警視庁を付けず)単に「警視総監」と呼称する。このため、結果として、警察官としては階級と官職名が一致する唯一の職位である(ちなみに警視庁のナンバー2は、警視庁の設置に関する条例第3条により、「警視総監を助け、庁務を整理する」職(警視庁の設置に関する条例第3条の2)として「警視庁副総監」と称する職が置かれ、「総監」の文字が含まれてはいるが、階級は
警視監である)。
◆ 位置
警視総監は「警察官の階級」の中では最高位であるが、さらにその上位に、階級制度の適用を受けない「
警察庁長官」という職位(官職)が存在するため、警察官全体としては警察庁長官に次ぐ2番目の地位である(ただし、国家機関である
警察庁の長である警察庁長官とは異なり、警視総監は「
東京都の機関」である警視庁の長であるため、その権限は警視庁内部においてのみ行使ができるに留まり、他の道府県警察には及ぼしえない)。
警視総監は、平常時において
警視庁の庁務を遂行するにあたり、
警察庁の所掌事務に該当するものについては
警察庁長官の指揮監督に服するが、それ以外のものについては
東京都公安委員会の管理に服する。ただし、
内閣総理大臣が
警察法第71条による緊急事態の布告を発した場合には、警視総監は、その布告の実施に関して、
警察庁長官の指揮・命令に服することになる。
階級章も
警視監までのそれとは違い、
肩章という形で4連の
旭日章が付く(なお、警察庁長官章は警視総監のそれと同形式であるが、長官章は5連の旭日章であることからも、警察組織における警察庁長官と警視総監の職位の上下関係を窺い知ることができる)。
◆ 任免
警視総監は、
警察法第49条第1項にもとづき、
東京都公安委員会の同意と
内閣総理大臣の承認を得た上で
国家公安委員会が任免する。但し、同条第2項では東京都公安委員会は国家公安委員会に対し、警視総監の懲戒または罷免に関し必要な勧告をすることができる旨を規定している。他の道府県警察本部長は、同法第50条第1項により道府県公安委員会の同意を得ることになっているが、警視総監については内閣総理大臣の承認を要件としているのが特徴である。
なお、現行警察法の政府案においては、警視総監の任免権は警察庁長官(国務大臣をもって補職)が国家公安監理会の意見を聞いて行うこととなっており、都公安委員会は常時警察庁長官と国家公安監理会に対し、警視総監の考課を具状し、罷免、懲戒を勧告し得ることとされていた。また警視総監は警察庁次長とともに警視監(新設の階級)をもって充当するとされていたが
[[外部リンク] 第015回国会 地方行政・法務委員会連合審査会 第1号参照。]、これらは国会での審議の過程において修正され、現行のものとなっている。
◆ 処分
警視総監に対する
懲戒処分は、
国家公安委員会が任命権者として、国家公務員法に基づき処分する。警視総監に対しての処分は現在までに3名行われた。