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「ディーゼル自動車」||企業-master.com [05/26update]

ディーゼル自動車 wikipedia|無料辞書

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ディーゼル自動車(ディーゼルじどうしゃ)とは、ディーゼル機関動力とする自動車である。

◆ 概要
特徴として、ピストンスピードが低い状況でも大きなトルクが得られ、回転数を上げる必要が無いため(構造上ガソリンエンジンほど回転数が上げられない)、機械的な損耗を抑えられ、特に巡航時の空燃比は20:1から60:1程度となるため、熱効率が高いことが挙げられる。
寒冷環境下ではシリンダー内の温度が上がりづらく、始動性が悪化するため、副室式ではグロープラグ、直噴式ではインテークヒーターを使い、数秒から数十秒のプレヒートと、始動直後の安定燃焼のためのアフターヒートが必要となる。以前は予熱時間の長いものが多く、ガソリンエンジンと比べると不便を感じたが、現在ではほとんど意識する必要の無いほどに改良されている。キャブレター式のガソリンエンジンが始動できないような極低温時でも、ディーゼルエンジンは予熱さえ行えば、確実に始動させることができる。
日本国内では、特に大都市周辺での大気汚染への関心が高く、ディーゼル車は好感されない。他方、ヨーロッパでは乗用車の過半数をディーゼル車が占めている国もある。同地では、硫黄分の少ない軽油が使用され、酸化触媒とパティキュレートフィルターが普及しているもともとは経済性での有利からシェアを伸ばした西ヨーロッパでのディーゼル車であるが、近年は日本の自動車メーカーが得意とするハイブリッド車に対峙する選択肢としての低公害車として宣伝されるようになっている。また、アメリカでは車の燃料と言えばガソリンで、ディーゼル車はほとんど普及していない。このように、ディーゼル車に対するイメージは、日本、ヨーロッパ、アメリカで全く異なったものとなっている。特に日本とヨーロッパでのディーゼル車の環境に対するイメージは現在のところ正反対である。

◆ 歴史
ディーゼルエンジンは、機械的に堅牢であること、着火に電気が不要なこと、熱効率が良い結果、燃費に優れ、また排気ガスも比較的安全(当時は触媒が無く、ガソリン車の排気はそれこそ有毒ガスであった)な事から、自動車への適用が開発の初期から期待された。しかしながら、初期のディーゼルエンジンは燃料噴射に圧縮空気を用いており、そのために空気圧縮機を備えなければならず、車載に適した小型ディーゼルエンジンの開発は困難であった。
結果、実際にディーゼル自動車が市販されたのはガソリン自動車よりも遅く1920年代で、無気噴射式の高速ディーゼルエンジンの実用化がキーとなった。
1924年ドイツのメーカー2社がそれぞれ別の方式で実用化したのが最初である。ベンツ(後のダイムラー・ベンツ、現ダイムラー)が予燃焼室式エンジンを、またMANが渦流室式エンジンをそれぞれ実用化して発表。これらはトラックやバス用の動力として利用され、その経済性によって市場の支持を集めて行くことになる。
乗用車への搭載試作も1920年代から始まっていたが、振動の激しさと小型化の困難さがネックとなって市販されるに至らず、市場に出た最初は1936年発売のメルセデス・ベンツ「260D」であった。ガバナー付きの燃料噴射ポンプを採用したことにより、低回転でのトルク特性が向上し従来のディーゼルエンジンよりも扱いやすくなった。4気筒2550cc・45HP/3,000rpmの予燃焼室式ディーゼルで、ガソリン車に比べ走行性能が劣り、やや振動が大きいことからタクシーやバンなどへの利用を想定されていたにも関わらず、省燃費性能の優秀さからオーナードライバーの支持をも得て、予想外の人気モデルとなった。
第二次世界大戦前後を通じて、主要各国はトラック・バスを中心にディーゼルエンジンの導入を積極的に推進し、大型化が容易で経済性に優れることから、1960年代までに大型商用車においてディーゼルエンジンは世界的主流となった。現在までその傾向は続いており、現状の技術では代替可能な動力機関が存在しないことから今後もディーゼル自動車主流の情勢は動かないと考えられるが、大排気量高速ディーゼル機関の排気ガスは環境悪化の一因であることが指摘されており、各国で程度の差はあるものの排気ガス浄化対策が進められている。
また乗用車分野でも、先駆的なダイムラー・ベンツやプジョーに影響され、ヨーロッパや日本でディーゼルエンジン乗用車の開発が進んだ。そして1970年代のオイルショックは燃料消費の経済性の見地から、乗用車へのディーゼルエンジン普及を著しく促した。ヨーロッパではこの流れが二酸化炭素排出の少なさと相まって、21世紀に至っても長く続いており、新技術の導入によってガソリンエンジン車に比した場合の性能的劣位が克服されつつある。他方、アメリカ合衆国ではその普及は限定的なものに終わり、日本でも排気ガス浄化の困難さから、1990年代以降、国内市場ではほぼ淘汰されてしまっている。
大型自動車と乗用車に共通する課題は排気ガスの環境影響であり、各国のメーカーが取り組みを続けているが、根本的な解決にまでは至っていない。

◆ エンジンの特徴
自動車用エンジンは負荷変動が大きく、それに追従できることが必要である。そのために自然吸気エンジンが広く用いられた。過給エンジンも存在したが、過給圧は他の用途のディーゼルエンジンと比較して低く抑えられていた。自然吸気エンジンの場合、同排気量のガソリンエンジンと比較して、トルクが低いため(約7割鈴木孝著 『エンジンのロマン』ISBN 978-4833415149)により大排気量のエンジンが用いられていた。ターボ過給技術の発達と排ガス規制の強化、より低燃費、エンジンの小型化等の要請によりターボの採用、高性能化が進められた。窒素酸化物の低減のために排気ガス再循環(EGR)が行われている。EGRを行うことにより燃焼温度が下げられ燃焼室内での窒素酸化物の発生量が抑えられる。しかし、EGRを行うと吸気中の酸素が減るために出力維持のためには過給が必須となる。窒素酸化物の低減には圧縮比を下げることも有効である。単純に圧縮比を下げただけでは始動性が悪化するので、バルブタイミングの変更が必要である。通常、ディーゼルエンジンでもガソリンエンジンと同様に、吸気バルブは下死点後に閉じる。これは吸気には慣性があるために下死点で閉じるよりも下死点を過ぎてから閉じる方が充填効率を高めることが出来るからである。だが、低回転では吸気を押し戻すことで実効圧縮比が低下することになり始動性は悪くなり、圧縮比自体を高くしなければならない。現在では吸気バルブを閉じるタイミングを下死点に近づけ、低回転での実効圧縮比を高めている。圧縮比自体を低くすることにより窒素酸化物の生成量を抑えられ、EGR量を減らすことが可能になり高出力化にも繋がっている。また、三菱自動車のように可変バルブ機構を用い、低回転でのバルブタイミングを変更することにより、圧縮比を下げるという試みもされる様になっている。

◆ 問題点
エンジン製造コストがガソリンのそれに比べ一般として高く、自動車の販売価格も高くなりがちである。
エンジン自体の重量がガソリンエンジンと比べて一般に重くなりやすい。
機関の運転音や振動が大きく、排出ガス中に「スス」などの粒子状物質 (PM) が多く、いわゆる「黒煙」となる。
PM をDPF等で捕捉しても、常に酸素過多の状態(リーンバーン)で運転される特性上、ガソリンエンジンのように三元触媒を使えないため有害排出ガスの浄化が難しく、
熱効率を追求し完全燃焼させると排気ガス中の窒素酸化物 (NOx) が増えるという点ではガソリンエンジンと同じだが、触媒での浄化が難しいため、結果として比較的多くのNOxを排出してしまう現状がある。(次世代ディーゼルエンジンへの過渡期にあり、ディーゼル自動車の構造的欠点とは言いにくい)
ガソリン車に比べ、悪臭がするイメージがあるのは、このためである。
軽油のワックス分は比較的高温で固化する。そのため、冬季の寒冷地では、低温でも固化しないようにする為に専用のものを使う必要がある。
また、軽油取引税を脱税するために軽油に他の物質を混合させた不正軽油を使う事業所や運転手がいる。

◆ 環境対応

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