ドブルーはもともとフランスでブルバキストとして教育を受けた純粋な数学者であり、それゆえに彼の研究は、一般均衡理論をひたすら数学的に精緻化することにあったといっても過言ではない。事実、ドブルーの業績は、
厚生経済学の基本定理の数学的定式化に始まり、競争市場の一般均衡解の存在証明、消費者の
選好を
効用関数から再現するための数学的条件、
フランシス・エッジワースの
コアが一般均衡解に収束するための数学的条件、超過需要関数の満たすべき数学的条件、などであった。その意味では、ドブルーは経済学の公理化を、その内容如何に関わらず徹底的に推し進めた経済学者の1人であった。